この時期の北海道の主役達です。草原の鳥たちの観察ポイントとしてはワッカ原生花園、野付半島、春國岱、霧多布と周りましたが、いわゆる道東地区に属するこれらの場所では個体数の多い少ないはあるにせよほぼ同じメンバーに会うことができます。同じ北海道内でも生息する野鳥は場所によってやや異なり、道北のサロベツや猿払、浜頓別などで見られるツメナガセキレイは道東では繁殖していません。シマアオジなどは以前道東でも見られましたが、今ではほとんどその姿を見ることがなくなってしまいました。逆にノゴマは道北よりも道東の方が数が多く目にする機会も多いようです。
北海道の代表的な夏鳥、ノビタキ。この時期北海道を訪れたことのある方であればお分かりいただけると思いますが、ノビタキはいたるところで目にします。この個体数をみると秋に関東を通過するノビタキが多いことも納得できます。上の写真は根室の明治公園、下の写真はワッカ原生花園で撮影しました。
ノゴマ(Siberian rubythroat)。今年は与那国島で越冬個体に、舳倉島で通過個体を観察しましたがやはり北海道の原野でさえずるノゴマが一番似合っているように思います。2枚目の写真は巣材を加えた♀。今は繁殖準備の真っ最中なのでしょう。
オオジュリン(Reed bunting)。やや地味な印象の野鳥ですがこの鳥のさえずりは北海道の原野にぴったりだと思います。オオジュリン、ノゴマ、ベニマシコなどのさえずりを聞くと北海道にやってきたという実感がわきます。
コヨシキリ(Black-browed reed-warbler)。草原では一番目立つ存在です。その賑やかなさえずりは北海道の原野に夏の到来を告げているようです。
2014年6月中旬・撮影地北海道佐呂間町/根室市