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知床・根室/2014.07.24~27

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子供たちが夏休みに入った7月下旬、知床・根室を訪れました。今回はいつも同行する次男でなはく今春中学生になり身長がほぼ私と同じくらいまでに成長した長男との2人旅。

初日は中標津空港から野付半島経由で羅臼に向かいシマフクロウで有名な鷲の宿に宿泊。野付半島では草原にノハナショウブ、センダイハギ、ハマナスが咲き乱れ、鳥はというとシマセンニュウ、ノゴマ、コヨシキリ、オオジュリンといった鳥たちががまだまだ子育ての最中のようでした。海岸に目を向けると早くも秋の渡りが始まっており、キアシシシギ、キョウジョシギ、メダイチドリが見られました。羅臼の鷲の宿には3年ぶりに宿泊。餌場にやってくるつがいは3年前と同じつがいで今年も繁殖が無事成功し、雛も順調に育っているとのことでした。


2日目は午前中に知床ネイチャークルーズに乗船し海獣類を観察し、午後は知床五湖でガイド付きのトレッキングに参加。ネイチャークルーズではこの時期よく見られるマッコウクジラ、イシイルカなどが観察できました。マッコウクジラを見るのはこれで3回目ですが豪快に塩を吹あげ泳ぐ姿と深海に潜る前に見られる大きな尾びれには毎回のことながら感動します。また、出航時に船の周囲を厚く覆っていた霧も後半にかけて薄くなり、最後は船上から雪の残る知床連山を拝むことができました。
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知床五湖では今の時期、ヒグマの活動期ということで五胡をめぐる遊歩道はガイド付きのツアーのみ入場が許可されています。五胡入口には立派な駐車場と休憩所、フィールドハウスがあり、1湖まではこれまた立派な木道が整備されています(ツアーに参加しない観光客はこの木道を歩くことになる)。私が小学生のころ父に連れられて訪れた知床五湖はただの遊歩道があるだけの場所だった記憶があるので、こういった施設も世界遺産登録の恩恵なのでしょう。ツアーでは担当のガイドの方から知床五湖の自然や歴史の解説、自然保護への取り組み、ヒグマへの対処法興味深い話を聞くことができました。下の写真は羽化したばかりのコエゾゼミ。知床五湖のトレッキングの途中で見つけました。
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五湖の遊歩道の途中で出会ったキタキツネ。木の根元を掘ってセミの幼虫を探していました。
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3日目は朝食前に知床峠で今回狙っていたギンザンマシコやアオバト、アマツバメなどを観察。午前中に羅臼から根室に移動し、午後から落石クルーズに乗船しました。根室に近づくにつれこの時期特有の霧が発生し気温はまったく上がらりません。東京が33℃とのニュースを聞きましたが根室は昼間でも15℃~20℃で上着を羽織らないと寒いくらいでした。クルーズでは今回もツノメドリやウミバトといった珍鳥の出現はありませんでしたが昨年に続きカンムリウミスズメの冬羽が見られたのと昨年生まれのエトピリカ若鳥が見られたのは収穫でした。下の写真は知床峠から見た羅臼岳と国後島です。
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最終日は朝から深い霧に包まれてしまい特に納沙布岬周辺は周囲がまったく見えないほどでした。飛行機の時間を気にしながら再度訪れた野付半島ではキタキツネ、エゾジカといった定番の動物たちが見られました。エゾジカは今年生まれの小鹿を連れた群れに出会いましたが人間を見ても逃げようとしないのには少々驚きました。
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6月中旬に続き2回目の訪問となりましたが6月中旬には少し早かった花も楽しめ、鳥のほうも繁殖期後半とはいえまだまだ十分に楽しめます。なにより蒸し暑い東京とは別世界のようですからそれだけでも訪れる価値はあると思います。
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2014年7月下旬・撮影地羅臼町・斜里町・別海町

(観察種)
シロエリオオハム(落石クルーズ)、カイツブリ、フルマカモメ(羅臼クルーズ)、アカアシミズナギドリ(羅臼クルーズ)、ハイイロミズナギドリ、ウミウ、ヒメウ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、スズガモ、クロガモ、カワアイサ、オジロワシ、トビ、メダイチドリ、キョウジョシギ、キアシシギ、オオジシギ、ユリカモメ、オオセグロカモメ、ウミネコ、ウミガラス(落石クルーズ)、ケイマフリ(落石クルース)、カンムリウミスズメ(落石クルーズ)、ウトウ、エトピリカ(落石クルーズ)、キジバト、アオバト、カッコウ、ツツドリ、シマフクロウ、アマツバメ、ハリオアマツバメ、コゲラ、ヒバリ、ショウドウツバメ、ツバメ、ハクセキレイ、ミソサザイ、ノゴマ、ルリビタキ、ノビタキ、アカハラ、ウグイス、シマセンニュウ、マキノセンニュウ、コヨシキリ、ハシブトガラ、ヒガラ、シジュウカラ、アオジ、オオジュリン、カワラヒワ、ギンザンマシコ、ベニマシコ、ウソ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(以上64種)
by hideaki0310 | 2014-07-29 07:00 | フィールドノート | Comments(2)
Commented by aki at 2014-08-07 10:02 x
初めまして。今回初めてコメントを書かせていただきます。
羅臼に行かれて、鷲の宿に宿泊されてということですが、この時期シマフクロウは夜、撮影できましたでしょうか?私は、3月に宿に宿泊しました。夜は撮影はできました。夏の時期にも羅臼や根室方面に行ってみたいと思っていました。根付ビジターズセンターに行くあの道にギンザンマシコがいたのでしょうか?3月のときはベニヒワに会えました。
Commented by hideaki0310 at 2014-08-07 18:37
はじめまして。鷲の宿ではこの時期もシマフクロウは撮影できました。7月は人がすくないのでオススメですよ(笑)ギンザンマシコは羅臼とウトロの間の知床峠です。必ず見られる訳ではありませんが毎年繁殖はしています。7月の上旬が一番観察しやすいようです。
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