秋の渡りを狙って舳倉島に渡りました。2~3日前までは仲間内で台風の影響で船が欠航になるかも知れないのでその場合は中止!と話していましたが、フタを開けてみると台風の進度が遅く逆にいままで記憶にないほどの晴天に恵まれることになりました。晴天に恵まれてしまう?と鳥が少ないということが多いのですが、今回は種類こそ2日間で48種(航路1種)とそう多くはありませんでしたが思いがけない出会いがあり満足の結果となりました。 この時期の舳倉島は秋の渡りの前半戦に当たります。冬鳥の姿はまだなくメインはムシクイ類・ホオジロ類やトケン類となります。種類、数ともに多くなるのは10月に入ってからのことが多いようです。ではなぜこの時期に島を目指すのか・・・めったに見られないレアな種類が出現するのことが稀にあるのです。無論いつも見られるはずもなく大抵は「鳥、居ないですね~」という言葉がバーダー同士のあいさつになることが多いのがこの時期です。また、春と違い鳥たちのさえずりが聞かれないことと生い茂る雑草とが観察の難易度を上げてしまっています。今回も島に到着して3時間ほどはあまりの鳥の少なさにびっくりしテンションも↓↓でしたが、友人がカメラに収めたシマノジコ♀あたりから運が向いてきたようでその日の夕方にはなんとヒメイソヒヨを観察するという幸運に恵まれました。2日目は初日ほどの幸運はなかったものの朝方にアカモズを見つけることが出来き、ムシクイ類ではキマユムシクイ、ホオジロ類では前日から引き続きでシマノジコが楽しませてくれたほかシラガホオジロも観察できました。春と違いバーダーの数が少なく基本的にすべて自分で探さなければならないのは少々大変ですが珍しい種類を見つけたときの喜びもひとしおです。 島南西部、通称タヒバリ海岸で見つけたムネアカタヒバリ(Red-throated Pipit)。「ツィーッ」という澄んだ鳴き声で気が付きました。何度も観察している種類ですが見つけるとうれしくなります。 この個体は顔の部分にまだ赤味が残っていました。 民宿つかさ前で見つけたシラガホオジロ(Pine Bunting)♂(冬羽)。数日前から居ると聞いていたので探していたら目の前に飛び出してきました。 タヒバリ海岸では普通のタヒバリ(Water Pipit)と思われるものもいましたがこの時期のタヒバリはいつも迷います。地元で冬に見るタヒバリは頭部から背中にかけて灰褐色、腰から尾にかけては黒褐色ですがこの個体は頭から背中が緑褐色で黒い縦斑もはっきりしています。鳴き声からもビンズイでないことは確かなのでタヒバリと判断しましたが。。いかがでしょうか?? ウグイス(Japanese Bush Warbler)。この時期舳倉島の藪はウグイスの地鳴きであふれています。この時、本当はすぐそばでムジセッカの鳴き声が聞こえたのでじっと待っていたのですが、ムジセッカは現れずこのウグイスが出てきました。 オオルリ(Blue-and-White Flycatcher)♀とキビタキ(Narcissus Flycatcher)♀。この時期は成鳥の♂はほとんど見かけることはなく、♀や若い♂が観察されます。今回オオルリはこの個体の他若い♂の個体を観察しましたが、キビタキを観察したのは水場を縄張りとしていたこの個体のみでした。 タヒバリ海岸で見つけたアオアシシギ(Greenshank)。聞き覚えのある「ピョーッ、ピョーッ」という声が聞こえたと思ったらすぐそばの岩場に居ました。シギ類ではほかにイソシギ、キアシシギが見られました。 (観察種) カラスバト、アオサギ、オオジシギ、アオアシシギ、イソシギ、キアシシギ、ウミネコ、トビ、アカゲラ、ハヤブサ、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ウグイス、メボソムシクイ、センダイムシクイ、ムジセッカ、シマセンニュウ、マミチャジナイ、ノビタキ、イソヒヨドリ、ヒメイソヒヨ♂(夏羽)、エゾビタキ、サメビタキ、コサメビタキ、キビタキ、オジロビタキ(1)、オオルリ、ハクセキレイ、ムネアカタヒバリ(2)、タヒバリ、カワラヒワ、シラガホオジロ(1)、シマノジコ(5+)、アオジ、トケンsp(以上1日目)カッコウ、アカモズ(1)、キジバト、キセキレイ、アトリ、カシラダカ、オオセグロカモメ、キマユムシクイ、アマツバメ、トラツグミ、シロハラ、ヤブサメ、ツバメ、オオミズナギドリ(以上48種) 2014年9月下旬・撮影地石川県舳倉島
by hideaki0310
| 2014-09-25 07:00
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