クロツグミ(Japanese Thrush) 〜2011.5

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近年、富士山周辺から急速に姿を消した、又は数を減らした種類として名前が浮かぶのが大型ツグミ(クロツグミ、アカハラ)などです。最近はあまり足が向かなくなってしまいましたが、山中湖の水場ではクロツグミ、アカハラ、コルリが減り、代わりにオオルリ、ノジコなどが見られるようになりました。以前にも書きましたが、25年前の山中湖周辺では5月~6月の早朝には聞き取れないほどの野鳥たちが声を張り上げていたものです。その中でもクロツグミ、アカハラ、コルリは主役でした。現在でもこれらは生息していますが、昔に比べれば数は圧倒的に少なくなっています。コルリが減り、オオルリが増えたのは明らかな周辺環境の変化です。本来、コルリのほうが標高の高い場所に生息する傾向があります。ということは見た眼にはあまり変わらないような気がしますが、25年の間にかなりの環境変化があったと考えるべきでしょう。ノジコが増えたのは深い森が減った証拠だと思います。昔から鳥を見ている方は近年のような種類・数の現状には危機感をお持ちだと思います。

クロツグミ。昔は水場周辺の針葉樹のてっぺんで複数が歌声を披露していました。今ではその歌声を聴くことも少なくなりました。(上が♀、下2枚が♂)
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アカハラ。アカハラもクロツグミほどではありませんが減ったといわれています。アカハラは冬でも日本にいる漂鳥です。東南アジアなどで越冬するクロツグミなどと違って越冬地の環境の変化が少ないせいでしょう。
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コルリ。コルリも激減しました。昔、富士山周辺でオオルリを見かけることはまれでしたが、近年ではむしろオオルリのほうが多くなりました。
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代わりに増えたのが、ソウシチョウ、ガビチョウなどの外来種です。(上、ガビチョウ、下ソウシチョウ)ここらで目立つようになったのはここ10年の間です。ガビチョウの侵入によって大型ツグミ類は確実に影響を受けているはずです。
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近年、夏鳥の激減が叫ばれていますが、これは日本国内の問題というよりも越冬地であるアジア周辺国の県境変化が影響だと考えられます。経済発展と環境保護の両立は難しい問題です。さらに10年後にはどんな鳥相になっているのか、一抹の不安を覚えます。

2011年5月上旬~6月上旬・撮影地富士山周辺
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by hideaki0310 | 2011-06-16 21:58 | 富士山周辺 | Trackback | Comments(0)
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