4月のヤンバルの森は非常に賑やかだ。早朝、谷のあちこちからアカヒゲの澄んださえずりが響き渡り、ノグチゲラのドラミングの音が響き渡る。森の生き物たちも一斉に活動を開始し繁殖のための準備に余念がない。初めて訪れたヤンバルはアカヒゲの個体数が多かったのには驚いた。この周辺の生息密度は非常に濃いと思われる。。しかしながら、姿を見るのはコマドリ同様、非常に難しい。道路わきのすぐそばで声は聞こえるが姿は見えずといったこともしばしば。
谷沿いの林道を歩きながら「ヒーヒー」というアカヒゲの声をたよりに探していくと渓流沿いでアカヒゲのペアを見つけることができた。アカヒゲ♂。沖縄本島で見られるアカヒゲは亜種ホントウアカヒゲ。奄美大島などに生息する亜種アカヒゲとちがって脇腹の黒班がなく全体的に灰色がかっている。
どうやら近くに巣があるらしく、口いっぱい餌を咥えている。アカヒゲが生活するのはよく茂った森の林床部。したがって非常に暗い。よく目を凝らさないと一見鮮やかな体色も周囲の色に溶け込んでしまう。
2012年4月初旬・撮影地沖縄県国頭村
1~3枚目 ニッコール500mmF4+ニコンD3(三脚使用)
4~5枚目 ニッコール300mmF4+ニコンD3(手持ち撮影)