関東ではサシバといえば夏鳥。しかしながら南西諸島では渡りの時期に大群が見られることが有名。さらにその中のかなりの個体が越冬するという。越冬中でも「ピックイー」という独特の鳴き声で鳴くことが多いので、その存在を少なからず感じることができる。英名の通り、成鳥の♂の顔は灰色の部分が多く、胸の模様も異なるので雌雄の判断をすることができる。写真の個体は♂と思われるが、灰色の部分があいまいなことなどから若い個体と推測できる。
別の場所で撮影した個体。車が通る道路わきの歩道でじっとしていた。この個体も若い♂だろう。
以前、宮古島を訪れたときに地元の漁師さんから聞いた話が忘れられない。一昔前、宮古島では渡りの時期になると空が真っ黒になるぐらいのサシバがやってきたそうだ。地元の人は民家の屋根の上に止まるサシバを捕獲しては食べていたらしい。貴重なタンパク源だったそうだ。「今では法律で捕ることが禁止されているから捕らない。捕るほど渡ってこなくなったしなあ」
2013年2月上旬~撮影地沖縄県金武町