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奄美大島~2013.06

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奄美大島は日本では3番目に大きな島で人口は7万人程度。行政区は鹿児島県に属するが、地政学的には沖縄に分類される。島のほとんどが原生林に覆われ、地理的に九州とも沖縄とも違う独自の生態系を有するため、東洋のガラパゴスと呼ばれており、野鳥ではルリカケス、アマミヤマシギ、オオトラツグミ、オーストンオオアカゲラ、哺乳類ではアマミノクロウサギなど奄美にしか生息しない生物が多くみられる。上の写真はアマミノクロウサギ。原始的なウサギでノウサギとは見た目も全く違う。想像以上に大きかった。。

今回の目的は六月ということでアジサシ類とアマミヤマシギ。事前の問い合わせなどでルリカケスやアカヒゲなどの森林性の野鳥は繁殖期が過ぎてしまうとなかなか難しいということだった。ルリカケスやアカヒゲが目的であればやはり繁殖期の3月から4月が適しているとのこと。

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奄美空港からすぐの大瀬海岸。渡りの時期はシギチドリ類を中心に様々な種類が見られる場所。岩場と干潟がまじりあったような環境で、満潮時でも写真のように広い範囲で浅瀬が広がる。今回はコアジサシなどのアジサシ類とソリハシセイタカシギ、クロツラヘラサギなどを観察した。

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奄美自然観察の森。島の北部の長雲峠の近くにあり、ルリカケスやアカヒゲの観察に適した場所。長雲峠付近からの眺めも素晴らしい。園内はうっそうとした木々に包まれており昼でも薄暗いほどだが、歩道が整備されており歩きやすい。奄美大島にはハブが生息するので歩道を外れて歩くことは危険が伴うので注意。今回、アカヒゲは声のみ、ルリカケスは何度か姿を目撃したが、高い木の梢付近を移動しており、じっくりとは観察できなかった。その点、オーストンオオアカゲラは個体数も多くあまり人を警戒しないので、存分に観察することができた。

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秋名水田地帯。奄美唯一の水田地帯で秋から冬にかけての時期や渡りの時期などはさまざまな水鳥を観察できる場所。奄美では1990年くらいまでは各地に水田地帯があったとのことであるが、いまやサトウキビ畑などに代わっており水田地帯はここ秋名のみ。その秋名も農業従事者の高齢化などの理由により写真のような耕作放棄地が多く、水田は年々減少しているようだ。今回、またしてもリュウキュウヨシゴイの姿は見られなかった。。

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住用地区の林道。住用は島の中南部に位置し、島でもいちばん深い森が広がる場所。写真は昼ものだが今回はガイドをお願いして夜の林道を車で走り、アマミヤマシギやアマミノクロウサギなどを観察した。この時期に奄美に行くなら是非夜の奄美を体験していただきたい。ガイドをお願いすることになるがその価値は十分にある。アヤミヤマシギはもちろんのこと、枝先でアカショウビンが寝ていたり、運がいいとオオトラツグミやルリカケスが休んでいるところを見られることもある。その他、夜行性のアマミノクロウサギ、両生類、爬虫類など数多くの生き物たちを観察できる。

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奄美最高峰の湯湾岳周辺とマングロープ。湯湾岳の中腹を縫うように県道が走る。県道沿いではルリカケスの姿やリュウキュウキビタキ、アカヒゲの囀りが響く。谷沿いは沖縄県北部のヤンバルと雰囲気は非常によく似ていて、植生もほぼ同じ。大昔、沖縄と奄美はつながっていたという話も頷ける。大陸から分離した奄美と沖縄は長い時間をかけて独自の生態系を育んできた結果、ヤンバルにはヤンバルクイナ、ノグチゲラ、奄美にはルリカケスといった固有種が残ったのだろう。開発が進む沖縄に比べて奄美は原始の趣を残す島だった。

(観察種)
アオサギ、クロサギ、チュウサギ、ダイサギ、コサギ、アマサギ、クロツラヘラサギ、カルガモ、ソリハシセイタカシギ、シロチドリ、キョウジョシギ、アマミヤマシギ、アジサシ、コアジサシ、エリグロアジサシ、ベニアジサシ、キジバト、ズアカアオバト、リュウキュウコノハズク、ヒヨドリ、オオトラツグミ、イソヒヨドリ、ルリカケス、ハシブトガラス、リュウキュウシジュウカラ、オーストンオオアカゲラ、リュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、リュウキュウメジロ、アカヒゲ(V)、カワセミ、リュウキュウサンショウウクイ、ミフウズラ、ススメ、ホオジロ?、バン、シロハラクイナ、リュウキュウツバメ、ツバメ、リュウキュウキビタキ(V)、リュウキュウツミ、アマミコゲラ 以上43種

2013年6月中旬・撮影地奄美大島
by hideaki0310 | 2013-06-19 06:00 | フィールドノート | Trackback | Comments(2)
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Commented by kazucl1 at 2013-06-19 23:32
豪華ラインナップですね。
ルリカケスやアマミヤマシギなどいつかは見に訪れたいところです。
ここは渡りの時期はどうなのでしょう?
渡りの鳥たちと固有種といっぺんに見れると嬉しいのですが(笑)
Commented by hideaki0310 at 2013-06-20 00:21
渡りの時期は固有種に旅鳥が加わってエキサイティングらしいです。
対馬同様、大きな島ですので、効率的に回る必要はあるでしょうね。
あんまり欲張らずにまずは固有種を堪能するのが良いのでは?
ルリカケスやアカヒゲは3月~4月、アマミヤマシギやオオトラツグミは3月~6月がおすすめ時期らしいです。
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