外洋の鳥たち~ミズナギドリ・ウミツバメ

銚子沖海鳥シリーズ第2弾です。今回、アホウドリ類とともに楽しみにしていたのがミズナギドリ、ウミツバメ類です。この仲間は外洋性が強く船に乗らない限りなかなか目にする機会の少ない仲間です。それほどめずらしいという種類でなくてもしっくり観察した経験はほとんどありません。最もポピュラーなオオミズナギドリは下面が白っぽいく、大きさも大きいので比較的識別しやすいのですが、今回見られたミズナギドリのうち、アカアシミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ、ハイイロミズナギドリは3種類とも上面、下面とも暗黒色で判別が非常にやっかいです。

ますはアカアシミズナギドリ。アカアシミズナギドリはこの3種のなかでも嘴に特徴があるため比較的判別しやすいです。アカアシミズナギドリの嘴はピンク色で先端が黒です。写真からわかるでしょうか?
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足もピンク色だそうですが、足がわかる写真はありませんでした。海面に浮かんでいたアカアシミズナギドリです。
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次にハシボソミズナギドリです。ハシボソミズナギドリは全身黒褐色で嘴は灰黒色で短めです。足も黒く額が飛び出してみえるのが特徴です。
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海面に浮かんでいたハシボソミズナギドリの群れ。
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ハイイロミズナギドリです。ハシボソミズナギドリと酷似しますが、ハイイロミズナギドリは嘴が太長く、おでこの突出もハシボソミズナギドリに比べると少ないのが特徴です。また、下面は白っぽく、雨覆には羽軸が明瞭に見えるという特徴があります。
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これはフルマカモメです。カモメという名前は付いていますが、ミズナギドリの仲間です。フルマカモメの特徴は首が短くずんぐりとしていて、翼幅が広く、短め。全体的にズングリという印象です。飛んでいる個体もいたのですが、撮影はできず海に浮かんでいたものをかろうじて撮影できました。淡色型の個体です。
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最後に今回ウミツバメ類で一種類だけ撮影できたクロウミツバメです。クロウミツバメは日本の南硫黄島のみで繁殖する希少種で、非繁殖期にはフィリピン、ケニヤ沖まで南下するとのことです。いままでは南方系の鳥だと考えられていた種類が銚子沖で見られるとはちょっと意外な感じです。
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尾羽はアルファベットの「V」字状で、やや深い切れこみが入るのが特徴で全身は黒褐色の羽毛で覆われています。翼は長く幅広く、大雨覆は淡褐色で、飛翔時には逆「ハ」字状の斑紋(翼帯)に見えます。下の写真はクロウミツバメが咥えている獲物をクロアシオホウドリが狙っているシーンです。クロウミツバメはこの獲物にありつけたのでしょうか?
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この日はほかにコシジロウミツバメとアシナガウミツバメが見られたそうですが、私はみることができませんでした。今回の船上からの撮影は弟から拝借した300mmF4にテレコン+D3という組み合わせで撮影してみましたが、この300mmの画像の良さには驚きました。船上からの撮影はこのサイズのレンズがベストかもしれません。
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# by hideaki0310 | 2009-07-10 09:13 | 千葉県 | Trackback | Comments(7)

海上のグライダー~クロアシアホウドリ

北海道シリーズはちょっとお休みして今回は外洋の海鳥たちを紹介します。友人からイルカ船に乗って海鳥をみないかと誘われた時にはいままで海鳥をみた経験があまりないのと船の上からの手持ちでの撮影にちょっと不安を覚えましたが、思い切って行ってみることにしました。目的はまだ見たことのないアホウドリ類、ウミツバメ類です。

朝八時、いよいよ出港です。天候は予想がいいほうに外れて薄日が射す絶好のコンディションです。目的地は銚子沖約30キロの外洋です。ワクワクしながら船の外にでて待っているとまず出迎えてくれたのはオオミズナギドリでした。
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船のすぐそばにまでやってきます。いままでじっくりと撮ったことがなかったので、練習台としてたくさん撮ってしまいました。
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これは海の上で休んでいた個体です。さすが銚子沖、鳥影が濃いです。
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次に現れたのが目的のクロアシアホウドリです。世界中でアホウドリの仲間は10種類以上いますが、北半球に生息しているアホウドリはこのクロアシアホウドリを含めて3種類です。最初は遠くでしたがだんだん近くにくるにつれ大きさがわかりまいした。大きいです!翼を広げると2メートルにも達します。
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船のすぐそばまでやってきました。ただただデカイ!!
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まるでグライダーのように羽ばたきすることなく海面を滑るように飛びます。
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この日、クロアシアホウドリは違う個体がかわるがわる出現してくれました。もうひとつのお目当てだったコアホウドリは時期が遅かったのか見られませんでしたが、クロアシアホウドリをみることができて感激しました。誘ってくれたMさんにはただただ感謝の一言です。ありがとうございました。他にもいろいろな方がわかりやすく教えてくれたので、なんとか種類の識別もできました。次回はこの2種類以外の鳥を紹介します。
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# by hideaki0310 | 2009-07-08 09:00 | 千葉県 | Trackback | Comments(9)

北の草原の野鳥たち~ツメナガセキレイ

北海道シリーズは第4弾は今まで紹介してきた以外の草原の鳥たちです。今回は朝方に雨が降ることが多く、なかなか思ったように撮影できませんでしたが、北海道の魅力は十二分に味わうことができました。この時期はなわばり宣言のため多くの野鳥が目立つ場所に出てきてくれるので非常に撮影しやすい時期です。また、いっぺんに複数の野鳥のさえずりが聞こえますので、識別の勉強になりました。

まずはコヨシキリから紹介します。北海道の原野は今に時期このコヨシキリの声で溢れています。どこの草原にいってもコヨシキリの声を聞くことができ、かつ非常に目立つ場所に出てきてくれるので撮影しやすいです。蘆の先端でさえずるコヨシキリです。
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2種類目はこれまたどこにでもいたヒバリです。このヒバリはわれわれが普段見るヒバリとは別亜種でオオヒバリといいます。パッと見普通のひばりよりやや大きく感じられるのと赤っぽくないというのがオオヒバリの印象です。サロベツ原野のビジターセンター前の駐車場で数羽が砂浴びしていました。
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3種類目はツメナガセキレイ(キマユツメナガセキレイ)です。北海道の北の原野を代表する鳥の一つだと思います。日本で見られるツメナガセキレイは4亜種に区分されますが、そのなかで唯一日本で繁殖する種類です。本州や他の地域で渡りの時期に見られる種類はこれとは別の亜種ということが多いようです。しかし、与那国島などの南西諸島ではツメナガセキレイの越冬個体が多数みられるとのことでした。北海道に到着して最初に撮った写真がこの写真です。足元をみていただくと名前の由来どおりツメが非常に長いです。なんのためにながくなったのでしょうか?興味があります。
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ここでは花と一緒に撮ることもできました。これは北海道ならではです。。
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近くに巣があるのでしょう。なんどもこの位置にやってきてこちらの様子をうかがっていました。
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4種類目はベニマシコです。関東周辺では冬に見ることができますが、北海道では繁殖をしていてこの時期は夏羽の個体をみることができます。冬羽も美しいですが、夏羽はさらに赤が増してイチゴ色をしています。雨のなかの移動中に車の中から撮影しました。
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これは別の場所で撮影した個体です。ちょっと赤が薄いですがメスと一緒にいたのでこの場所で繁殖している個体だと思います。
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最後はニュウナイスズメです。草原の鳥というわけではありませんが、写真の個体は海岸沿いの原生花園で出会いました。すぐそばに巣でもあるのでしょう。地上で虫をつかまえてすぐに飛び去りました。子育てまっさかりといった感じです。
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次回はオジロワシ、オオジシギなどを紹介する予定です。
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# by hideaki0310 | 2009-07-06 20:20 | 北海道 | Trackback | Comments(7)

北の草原の鳥たち~ノゴマ

北海道シリーズ第3弾です。今回は北海道の原野を代表する3種類、ノゴマ、ノビタキ、オオジュリンをご紹介します。

まずはノゴマです。ノゴマは夏に北海道の海岸に近い原野にやってきて繁殖する夏鳥ですが、渡りの途中に関東でも見られることがあります。今回は道北の日本海側、太平洋側の両方をまわりましたが私の印象ですと太平洋側の方が個体数は多いようです。ノゴマという名前の由来は野のコマドリという意味で、非常に美しい声で鳴きます。また、喉の赤が特徴で姿も美しい鳥です。6月は丁度繁殖シーズン真っただ中ですから、あちこちで雛に餌をはこぶ親鳥の姿をみることができました。口いっぱいの餌を運んできたオス。
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こちらは同じつがいのメスです。通常メスは喉が赤くないのですがこの個体のように喉が赤いものもいます。
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別の場所で見つけたオス。この時期は目立つ場所でさえずってくれるので非常に見つけやすいです。
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この個体も雛に餌を運んでいました。また、このオスをしばらく観察していると巣からでるときにしろいものをくわえていました。雛の糞です。このように雛がだした糞はすぐさま親鳥がかたずけます。きれい好きですね。
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お次はノビタキ。北海道ではまさにどこでもノビタキがいるイメージです。道路わきの場所にも平気で巣を作っています。餌をはこんできたオスです。
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同じつがいのメスです。
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花に囲まれての写真はやはり北海道ならではです。
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最後はオオジュリン。関東では冬に芦原で見ることができますが、北海道でみるオオジュリンは夏羽ですから冬の地味な装いとは雰囲気がちがいます。
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北海道の原野は様々な野鳥が一斉にさえずっていますのであまり目立ちませんが、オオジュリンの歌声もなかなかの美声です。
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このオオジュリンも最近数を減らしているらしくちょっと心配です。
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次回はツメナガセキレイ、ベニマシコなどを紹介します。
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# by hideaki0310 | 2009-07-05 10:43 | 北海道 | Trackback | Comments(8)

草原の忍者~マキノセンニュウ

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北海道シリーズ第2弾はセンニュウ類を紹介します。北海道で見られるセンニュウ類は3種類。シマセンニュウ、エゾセンニュウ、マキノセンニュウです。この三種類はセンニュウ=潜入という名前の通り、すぐそばで声がしていても姿が見られないというちょっと手ごわい相手です。今回、エゾセンニュウは声だけでしたが、シマセンニュウとマキノセンニュウをカメラに収めることができました。

まずはマキノセンニュウです。マキノセンニュウはこの3種類のなかで最も小さく、「チリリリリリ」という虫のような声で鳴きます。前回北海道を訪れた時も声は聞こえど姿は見えずで撮影できませんでした。今回も早朝、シマアオジのポイントの近くで声が聞こえましたが姿は見えませんでした。しかし、3日目の早朝、足元を飛び出す小鳥を発見しました。付近をさがすといました、マキノセンニュウです。半分茂みから顔をだしています。
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じっと待っていると抜けのいい場所でさえずり始めました!
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こんなに目の前でじっくりと観察できるとは思っていなかったので感激しました。マキノセンニュウは私の興奮など意に介さず、10分以上さえずっていました。
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その後、シマアオジもすぐ目の前に出てきてくれ、うれしい悲鳴でした。
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次にシマセンニュウです。シマセンニュウはまた別の場所で出会うことができました。小雨が降る早朝に原生花園を歩いているとあちこちでコヨシキリがさえずっていましたが、その中でちょっとコヨシキリより大きくさえずりも違う鳥がいたのでよく見てみるとシマセンニュウでした。暗いなかでの撮影ですのでISOをおもっきりあげてあります。
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やはり早朝は目立つ場所でさえずることが多いようです。昼間は絶対にでてきません。
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この個体もはやり目立つ所でさえずっていました。
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次回はエゾセンニュウをじっくりと観察してみたいですね。
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# by hideaki0310 | 2009-07-01 08:55 | 北海道 | Trackback | Comments(8)